投資に関するコラム

「従業員持株会」とは。概要とメリット・デメリットまとめ。

「従業員持株会」とは。概要とメリット・デメリットまとめ。

「従業員持株会(社員持株会)」という制度がある会社では、毎月一定額の自社株を給与天引きで購入する事が出来ます。

存在は知っているけどご加入されていない方、既にご加入されている方、はたまたご自身のお勤め先に従業員持株会の制度がない方などいろいろいらっしゃると思います。

現在のお勤め先に従業員持株会の制度がない方には関係がないと思われるかもしれませんが、今後上場した際に制度が始まる可能性やご自身が当該制度のある会社に転職される可能性もありますので、是非読んで頂きたいと思います。

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私も従業員持株会に参加して自社株を持っています!

従業員持株会の概要

従業員持株会の概要は以下の通りです。

  1. 従業員が勤務している会社(または親会社・グルーブ会社)の株式を購入する。
  2. 買付金は従業員の毎月の給料から拠出(=天引き)される。
  3. 会社が補助として「奨励金」(補助額は会社により異なりますが、5〜10%が多いのではないでしょうか)を支給し、従業員の資産形成を支援する。
  4. 持株会は会社が作り、従業員がそれに参加する形となる。
  5. 持株会への加入は強制ではなく、従業員の任意参加である。
  6. 単元株になると手続きを踏んだ上で、自口座へ移管できる。(ただ、ほとんどの場合が会社指定の金融機関になるようです。)
  7. 持株会に参加して単元株まで購入しても株主優待は受けられない。
  8. ⑥で示した通り、自口座へ移動すると株主優待を受け取る事が出来ます。(これは従業員持株会の保有している株式の名義はすべて「従業員持株会」の1名義となってしまう為です。)
  9. 非上場の会社でも自社株を購入出来るケースがある。
    これは将来上場した際に利益を得る事を目的としています。持株という形ではなく「ストックオプション(新株予約権)」という制度を設けている会社もあります。
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会社によっては微妙に制度が異なることがありますので、加入前には会社の従業員持株会の要綱を必ず確認してください。

従業員持株会のメリット

次にメリットを見ていきましょう。

  1. ドルコスト平均法で自社株を購入する事が出来る。(ドルコスト平均法とは、相場の変動に関わらず一定額を積み立てる事で、一度にまとめて買うよりもトータルで安くする手法。メリット・デメリットありますが、別記事にて書きます。)
    1口=1000円として設定している会社が多い様です。
  2. 少額から購入が可能である。
    一般的に株式を購入する場合は「単元株(=100株)」単位で購入する必要があります。
  3. 手間が掛からない。
    ・毎月の給料から自動的に天引き
    ・証券口座開設不要(自口座へ移管したい場合は必要)
    ・購入時の事務処理(自社株購入時には、インサイダー対策の為に社内担当部署へ申請が必要であるが、持株会を通しての購入は不要)
  4. 中長期的な視点で株式による資産形成が出来る。
  5. 会社から奨励金が支給される。
    会社によっては1割を負担してくれるケースもあります。(例:5000円拠出の場合は500円が奨励金として追加される)そのため、一般で購入するよりも相対的安く購入出来ます。
  6. 株式の買付手数料や口座維持費等は会社負担のケースが多い。
  7. 会社の業績に敏感になり、仕事に対するモチベーションが上がる(かも笑)

上記は「従業員にとってのメリット」ですが、もちろん持株会がある会社にもメリットはあります。

  • 従業員の福利厚生として提供することで資産形成を支援できる
  • 従業員が株主となるので仕事のモチベーションを上げることが出来る
  • 安定株主を増やすことが出来る
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従業員、会社の双方にメリットがある制度なんですね。

従業員持株会のデメリット

最後にデメリットです。

  1. 給料と資産の両方を勤務先に依存してしまう。
    会社の業績が悪くなるとボーナスが下がると同時に株価ぎ値崩れして両方にダメージをくらうリスクがあります。最悪のケースでは、仕事も資産もなくなってしまうかもしれません。自分の会社がまさかぁと思われる方もいらっしゃると思いますが、現に山一証券や日本航空という例もあるわけで…。
  2. 売りたい時に売れない。
    持株会に申請が必要なので、ネット証券の様にすんなりとはいきません。(逆にじっくり保有する為のストッパーとも言えますが)
  3. 特定の会社への「集中投資」になる。
    例えば100万円の投資資金を持っていて、それを1つの会社に集中的に投資したとすると、大儲けする可能性もあるが、対象の会社が倒産すると0円になります。集中投資と対極をなすのが「分散投資」で、100万円あるなら10万円ずつ異なる業界の10社に投資するというものであります。この場合は大儲けしないかもしれませんが、掛金が0円になる事も可能性としてはかなり低いと思われます。(※この考えの下で私はインデックス投資による分散投資を行っています。メインはもちろんセゾン投信です。)
  4. 保有株の一部解約が出来ない、売却すると退会になり再入会出来ない、など会社による取り決めもある。
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メリットばかりではないんですね、従業員持株会。

最後に

結局のところ、持株会へは参加したらいいの?しない方がいいの?という話なのですが、私個人としては参加してもいいと考えています。

一方で自社株の購入は「卵は1つのカゴに盛るな」の格言の逆で一極集中の投資となる為、人によっては投資方針の違いから参加されない方もいらっしゃいます。

どちらも間違ってはおらず、自身のポートフォリオと相談するのが良いと思います。

奨励金はとても魅力的ですが、集中投資はとんでもないリスクだと考えます。

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持株会へ参加する際には別の資産と組み合わせて、自身のポートフォリオをしっかり確立する事をオススメします。

ちなみに私も少額ではありますが持株会に入っています。

奨励金のメリットと集中投資のリスクに自身の納得いく折り合いを付けて実施しています。

細かなスタンスや考え方は千差万別ですが、共通して言えることは、万が一会社が倒産して株価が0円になっても、普段の生活に困らない「余裕資金」で運用する事が大事という事です。

先輩や上司から言われたから仕方なく加入するのではなく、仕組みを理解して、自身の判断で加入可否を決めたいものですね。

それでは。

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